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小さなお子さまを育児中の方はお読みください 虫歯等

今日は小さなお子さまを育児中の方へお伝えしたいことがあります。
今の世の中は非常に便利になりました。あらゆる情報がスマートフォンでネット検索すれば手に入ります。

初めての育児であれば悩み日々疲れもたまります。

心配事があるとネットで検索をしてしまいますね。そこで様々な情報を目にして安心したり心配したりしますね。



「○○の治すためには必ず○○」

「○○にならない為には○○をする」

「○○をしなければ○○になる」

「○○は絶対にダメ」

見たことがありませんか?

これ等の中には根拠のいい加減なものから比較的根拠のしっかりしたものまで様々です。これらを自身で判断することは非常に難しいです。
また正しいことであっても一般的に多くの人には当てはまっても、個人個人に全ての人には当てはまらないことも多くあります。
医学の情報には絶対的な正解というものは多くありません。一人一人の状況に合わせて選択されるべきことばかりです。友人に聞いたこともその方にはあっていても、ご自身やお子さんには適していないこともあります。
そして大変な育児の中では優先順位も変わることもあります。
その様な情報に振り回され育児に精神的にも肉体的にも追い込まれては大変です。

歯科の情報でもそのようなものは少なくありません。

基本的には治療も予防もご自身で行うセルフケアも、エビデンスを基に必要最小限であるべきと考えています。
必要が無い可能性のあることに精神も体力もすり減らすことを避け育児の負担を減らしましょう。

そのためには、一人で悩んだりネットや知人の情報に振り回されることなく専門家に相談をしましょう。
なるべく楽に楽しく育児を行うことが望ましいですね。

例えば以前に少し触れましたがフロス(糸ようじ)について。
物理的にプラークを除去することによる虫歯の予防効果は現在は高いとは考えられていません。(歯ブラシなども)
フロスは歯と歯の間の汚れを取るために使うことを推奨されていたりしますが、やはり虫歯の予防効果は高いとは言えません。
また、歯周病に関しては機械的な除去に予防効果が高いとされていますが、フロスによるプラークの除去は歯間ブラシに比較すると推奨度が低めです。
一般的に見てフロスは全ての人が行うには価値が高いとは言えないのが現状です。
その方の歯並びや環境によっては必要があるかもしれません。
しかし、全ての人が行うべきものではなく必要な人にのみ行われるべきものです。
さらに小さなお子さんにフロスが必要か?と考えると多くの場合には必要がないかもしれません。
小さなお子さんにフロスを行うことは非常に大変です。押さえつけて無ければ出来ない可能性もあります、
行う側の肉体的な消耗もあります。そして行わなければ虫歯になってしまうという精神的な苦痛もあります。
強制された子供は嫌な記憶で口をあけてくれないことも少なくありません。

はたしてそれだけの労力に見合う効果があるかはその個人個人で違います。
大変な育児の中でそこまでの必然性はあるのでしょうか?
育児も一人一人全く違います。大変さは比較する物ではありません。



医療は人の余計な負担を減らし、

「もっと楽をしてもいいんだよ」

と伝えるものであるべきと考えています。
個人個人に合わせた指導が不可欠ですね。